2018年12月30日

変な生き物~植物ほか~

 今まで撮り貯めた写真データから拾い出した変な生き物 今回は植物編!!
 

 ヤマウツボ                                撮影場所:飯綱町
 ハマウツボ科の多年草で葉緑素を持たない寄生植物


 林床で群生する姿はムーミン谷のニョロニョロに例えられます☆

 地下茎から伸びる根が寄主となるブナ科・カバノキ科・ヤナギ科などの根の中に
 入り込んで養分を吸収し生育しますっ
 和名の由来は花穂が矢を入れる靫(うつぼ)に似ているから 花期は5月~7月


 ブナの若葉に形成された虫こぶ ブナハアカゲタマフシ


 山ぶどうの葉に形成された虫こぶ ヤマブドウハトックリフシ

 虫こぶ(虫えい)とは植物の葉などが虫の産卵やダニ・菌類などにより刺激を受けると
 傷修復反応が起き細胞・組織が異常に増殖・肥大化して形成される瘤(こぶ)のこと


 鮮やかなオレンジ色に変色したミズキの樹液
 芽吹きの季節 山中で良く目にする光景です!
 無色透明な樹液を変色させているのはファフィア酵母
 ファフィア酵母はミズキやナラの樹液に生息し
 アスタキサンチンというカロチノイド系のオレンジ色の色素を造り出します!
 この色素は鶏卵の黄身着色料としてパブリカに代わり飼料に添加されるようになりました。。
 また近年アスタキサンチンの抗酸化性や抗癌性が大変注目されるようになり
 健康食品や医薬品・化粧品用など用途開発が進められています☆


 コブシの熟した実から種をゆっくり取り出すと糸状のものが繰り出してきます♫



 真性粘菌(変形菌) 
 粘菌はアメーバの一種で菌類でも動物でも植物でもないスライム状の単細胞生物
 1個の胞子から1匹の粘菌が生まれ異性同士が出会うと変形体に成長します
 変形体は時速数cmほどで移動し原生生物・菌類・バクテリア食べて
 100分の1ミリの大きさだったものが最大数メートルにまで成長する摩訶不思議な生き物ですっっ


 キバナノアツモリソウ(黄花敦盛草) ラン科アツモリソウ亜科アツモリソウ属 絶滅危惧ll類
 袋状の唇弁は食虫植物のウツボカズラの食中袋のように見えますが
 食虫植物では無いので昆虫が袋に入っても容易に脱出できます!
 花の造りや形状・柄が何となく昆虫を連想させますっ
 袋状の唇弁が腹で側花弁が足のように見えませんか?!


 来年もどんな変わった生き物たちに出会えるか今から楽しみです!  


Posted by びいぐる at 22:41Comments(0)

2018年12月28日

変な生き物~動物編~

 冬型の気圧配置が強まり天気は荒れ模様
 山に行くのは諦めて自宅で撮り貯めた写真の整理をしていると
 改めて見ると結構奇妙で面白い動植物がいたので纏めてみました!


 人面昆虫 アカスジキンカメムシの幼虫
 背中の模様が大口開けて笑う人の顔に見えませんか?

 翅が枯葉そっくりな アケビコノハ

 翅を閉じた状態


 翅を広げた状態
 アケビコノハ はアケビなどを食草とする蛾の仲間です。。


 アケビコノハの幼虫 幼虫も姿・模様共にインパクト大


 ナメクジを捕食中のコウガイビル
 口は胴体中央部の腹側にあって肛門はありませんっ


 ヒルと名が付きますがヒルの仲間ではなく淡水に棲むプラナリアの仲間
 体長10cmから30cm中には1mになるものも..数少ない陸生の扁形動物のひとつ
 頭の形が昔の女性の髪飾り「笄(こうがい)」に似ています!


 ツチハンミョウ 腹部が丸く膨れた不格好な甲虫
 ハナバチの巣に寄生し触ると足の関節から皮膚炎を起こす有毒な体液を出します!


 ヒモワタカイガラムシ
 白いシャクトリムシのように見えますがカイガラムシの仲間ですっ
 白い管状のものは雌の卵嚢 昆虫とは思えない不思議な姿です!
 カイガラムシは糖度の高い排泄物をアリに提供する代わりに
 アリに外敵から守ってもらう共生関係にあります。。

 身近な里山でも足繁く通うと奇妙で面白い生き物たちに出会えます☆

  


Posted by びいぐる at 23:50Comments(0)

2018年12月25日

大座法師池

 飯綱高原 大座法師池 へ


 結氷し始めた 大座法師池




 積雪は この時期としては少な目








 落葉樹のホザキヤドリギ と 常緑樹のヤドリギ




 ドライフルーツ化した ズミの実







 クリスマスリースがシラカバの木に掛けられていました☆

  


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2018年12月23日

大谷地湿原

 ようやく冬らしい風景になった飯綱高原 「逆谷地湿原」 へ




 カンボク


 大谷地湿原 と 飯縄山


 まだ積雪量が少ないので流れは顔を出しています!


 枝先が赤いミズキ と ハンノキの実




 雪に覆われた木道と倒木


 湿原を横切り周回コースへ


 ミツバウツギ と タチアザミ


 サラシナショウマ


 ケヤマウコギ


 木々の落葉に伴い ヤドリギ が表舞台に登場!


 クマイザサ と スイカズラ

 冬枯れの林に雪が積もると今まで気づかなかったものが見えてきます!








  


Posted by びいぐる at 18:25Comments(0)

2018年12月21日

頼朝山

 裾花川峡谷の終点 裾花川左岸のピーク 頼朝山 へ


 長野県庁西側 裾花川堤防道路より


 リンゴ畑に向かう農道を辿り登山口へ


 畑の土手を飾る ヤブランの実 と ゲンノショウコの紅葉


 ヒヨドリジョウゴ と ウグイスカグラの托葉


 ダンコウバイ


 ノコンギク と オケラ


 農道 から 作業道静松寺線 へ


 コナラ の黄葉・紅葉


 センボンヤリ


 ミヤマガマズミ


 ヤマガシュウ と ヒヨドリジョウゴ


 オヤマボクチ の枯葉と枯花


 ヤマコウバシ は枯葉を落とさず冬を越します!


 西に連なる山々の向こうに雲海が見られました!


 頼朝山山頂 山名は源頼朝公が中腹の静松寺に寄進したことに由来し
 山頂に八幡宮(昭和13年焼失)があったことから八幡山とも呼ばれます。。


 山頂からは長野市中心市街地が一望できます☆

 子供の頃の遊び場でしたが当時と比べ道は傷み藪も増えて山中の風景も変わりました。。。











  


Posted by びいぐる at 18:14Comments(0)

2018年12月19日

葛山

 冬枯れの 葛山 (かつらやま) へ


 芋井地籍からの 葛山


 中腹の静松寺から南斜面を登る「かつら歩道」で山頂を目指しますっ


 ヤブラン と ヒヨドリジョウゴ




 枯れても輝きを放つ チジミザサ と オケラ




 ノリウツギ と センボンヤリ


 葛山山頂 葛山城跡


 主郭跡 と 隣りの大峰山

 葛山城は第2次川中島合戦対陣の際(天文24年/1555年)
 武田方の旭山城に対する向城として上杉謙信が裾花川対岸の葛山に築いた山城で
 長野県の山城の中では屈指の規模でした。。

 第3次川中島合戦の前 弘治3年3月(1557)雪で上杉軍が出陣できない時期を見計らい
 武田信玄は牧之島城の馬場美濃守に命じ17000人余りの大軍で葛山城を急襲しました
 城主の落合備中守は死力を尽くし奮戦したものの水を断たれたうえ城に火をかけられ落城
 城兵の殆どは戦死し逃げ場を失った女性たちは谷に身を投げ死んだと伝えられています。。


 本院岳 と 戸隠山


 飯縄山 と 斑尾山


 鈴生りのホザキヤドリギ


 山頂のケヤキの大木 と 先日の雪が残る荒安からの北ルート


 善光寺平北部の街並み

 山頂では戸隠・飯縄方面から吹き下ろす北風に風花が見られました☆
  


Posted by びいぐる at 18:53Comments(0)

2018年12月17日

旭山

 長野市街地に隣接する里山 旭山 へ


 平柴台団地上部から見る 旭山


 キミズミ と ヒヨドリジョウゴ


 ガマズミ と ヒメリンゴ


 旭山自然探勝路入口からの 保基谷岳
 平成の大合併前は飯縄山に次ぐ長野市第2の高峰でした。。。




 ヤマガシュウ




 アズキナシ


 イカリソウ と オケラ


 紅葉のコハウチワカエデ と 黄葉のダンコウバイ の枯葉
 秋の林内を鮮やかに染めた2大主役たちは間もなく風雪で落葉し根雪の下に


 ハンショウヅル


 ムラサキシキブ




 山頂一帯は朝日山城跡だけに山城の痕跡が至る所に見られます☆




 横手山 と 根子岳


 浅間山


 高妻山 と 飯縄山


 ズミ と ホザキヤドリギ


 カワラタケの仲間 


 里山にも間もなく白い季節がやってきます!


  


Posted by びいぐる at 21:46Comments(0)

2018年12月15日

大黒山

 長野市平柴の 大黒山 へ

 大黒山は長野県庁の西方 裾花川の対岸にある夏目ヶ原浄水場の裏山です。。

 山頂直下から見る 大黒山


 リンゴ畑の作業道を進むと雑木林の中に山頂に向かう遊歩道が現れますっ


 雪を纏う 横手山


 ノイバラ の枝に絡みつく アオツヅラフジ


 振り返ると 夏目ヶ原浄水場の向こうに長野市中心市街地が


 ガマズミ と 絡み合う ヘクソカズラ と アオツヅラフジ


 大型のエノコログサ チカラシバ

 山頂には信州三大稲荷の頭主「大黒山左近稲荷神社」があります。。







 元々善光寺大本願領邸内にあったのですが
 弘化4年の善光寺大地震の後 ここ大黒山に遷されました。。


 左近稲荷神社の裏手には古墳があって玄室が露出しています。。
 以前は玄室前に木製の鳥居がありましたが今は倒壊して落ち葉に埋もれていました。。


 昨日からの雪も昼には止み陽射しが戻ると日向の積雪は殆ど消えてしまいました!


  


Posted by びいぐる at 20:47Comments(0)

2018年12月13日

吉窪山

 長野市西部 犀川小田切ダムの北に立ち上がる 吉窪山(吉窪城山) へ


 七二会瀬脇からの 吉窪山(吉窪城山)


 中腹の吉窪集落から山頂に向かう路傍にある古い墓標?
 江戸から明治にかけての年号と童子・童女(子供)の戒名が刻まれていました。。。




 富士ノ塔山 と 鹿島槍ヶ岳


 ヤマガシュウ と マメガキ


 北山麓の吉窪古墳 2号墳と1号墳


 カラマツソウ


 ガマズミ と アオツヅラフジ


 登山口の道標






 シシガシラ に覆われる遊歩道の法面




 社や石祠がある山頂の吉窪城址


 社の中にあった「カラス天狗」の木像 飯縄信仰なのか・・・

 山頂には戦国時代 この一帯を治めた「小田切氏」の山城がありました。。




 本郭址



 善光寺平を囲む里山の多くは山頂に山城跡を有し歴史を知れば山歩きの楽しみも広がります!




 









  


Posted by びいぐる at 22:58Comments(0)

2018年12月11日

雲雀山

 里山の多くは国土地理院の1/25000の地形図に名前がありません!
 長野市中心市街地から望める 雲雀山 もそんな里山のひとつ


 長野駅前から見る 雲雀山

 平柴集落を経て林道朝日山線へ

 収穫を終えたリンゴ畑ではリンゴの黄葉が楽しめます☆


 ノイバラ


 アオツヅラフジ


 枯れても美しい ススキ と ハンショウヅル


 ヤマツツジ
 春に出て秋に落葉する春葉と夏から秋に出て越冬する夏葉の2種類の葉を持ちます!

 登山道は無いので林道朝日山線から東尾根を辿ります。。。

 木立の隙間から見えた東側の山々
 標高900m程ある里山ですが山頂付近は木々が茂り展望は利きませんっ


 アズキナシ


 色のグラデーションが美しい イカリソウ


 山頂直下から木立越しに見る 旭山 と 善光寺平

 山中一帯には株立ちしたコナラや人工的な雛壇地形が見られたことから
 嘗ては人手が入り活用されていたことを窺わせます。。。
 今は藪山と化し登山道も無いので締まった雪に藪が埋まる2月下旬位が歩き易いかも・・・ 





  


Posted by びいぐる at 22:26Comments(0)

2018年12月08日

旭山(山頂編)

 785mの旭山山頂は落葉が進みすっかり初冬の景色になりました!
 

 旭山山頂 朝日山城跡

 枯花・枯葉・枯草にも美しさを感じるのは自分だけ?

 オケラ と アキノキリンソウ


 ハンショウヅル と コハウチワカエデ


 アズキナシ


 ツクバネウツギ と クルマバソウ


 イカリソウ と ヤマブキ


 マユミ


 枯木・倒木は菌類に分解され新たな命を育みます。。。


 展望園に向かう遊歩道では流紋岩質の凝灰岩の大岩が見られます☆


 クロウメモドキ と ミヤマガマズミ


 枯木を飾る常緑のツルマサキ と ヤマガシュウ


 山頂は間もなく積雪に覆われ冬の眠りに就きます。。。
  


Posted by びいぐる at 18:12Comments(0)

2018年12月07日

旭山(山腹編)

 冬枯れ進む 旭 山 へ


 旭山中腹 林道朝日山線沿いにある 王塚古墳


 ノイバラ


 ヤマブキ と アオツヅラフジ


 ナワシロイチゴ


 コナラ と サイカチ


 ススキ と アズキナシ


 ツルドクダミ
 葉がドクダミに似ていることから付いた名ですがドクダミ科でなくタデ科
 生薬として江戸時代に中国から渡来し野生化しています。。


 ヨモギ と 春の花オニノゲシ(帰化植物)


 ガマズミ


 コハウチワカエデ と ヤマツツジ


 林縁を覆う カラマツソウ

 山頂に向かう林道歩きは緑鬱蒼とした夏場より早春や初冬の方が楽しめます☆






  


Posted by びいぐる at 19:46Comments(0)

2018年12月05日

みどりが池

 戸隠高原の みどりが池 はすっかり初冬の景色に変わっていました。。




 ウツボグサの枯れ花穂


 ツタウルシの実






 池畔に咲く花も散り木々の葉は落ち水面を渡る風に枯草が乾いた音を立てていました。。


 ウバユリ


 森林植物園に向かう木道


 タラノキ


 ミヤマイボタ と サラシナショウマ




 生き物たちの気配が薄れてきました。。

 12月に入っても記録的な高温傾向で冬であることを忘れていましたが
 今週末の戸隠高原は本来の季節に戻り降雪が見られるかもしれません。。。
 戸隠高原  


Posted by びいぐる at 20:46Comments(0)

2018年12月03日

髻山

 長野市と飯綱町の境をなす 髻山(もとどりやま) へ


 三登山からの 髻山
 周辺の山々とは異なる円錐形の整った山容を見せます。。
 それもそのはず髻山は20万年程前に活動していた火山だったのです!


 長野市トレッキングコース髻山登山口 吉駐車場を出発っっ


 ヘクソカズラ と アオツヅラフジ


 ムラサキシキブ と ウメモドキ


 カラマツソウ


 ガマズミ と クサギ


 センボンヤリ と チカラシバ


 ヤマガシュウ と イカリソウ


 フカフカの落ち葉を踏んで山頂へ


 山頂は東側が開け上信国境の山々が一望できます☆


 山頂の髻城跡には一等三角点天測点があります!


 初冬の陽射しの中で憩いのランチタイム


 コナラの紅葉・黄葉


 北斜面を下り髻林道で西山腹を巻き三登山林道へ


 林道法面のヤマブキ と オカトラノオ




 ゲンノショウコ と エビガライチゴ


 河川敷も林道脇にも繁茂する アレチウリ
 北米原産の外来種で特定外来生物に指定されています。。
 日本生態学会による日本の侵略的外来種ワースト100!





 気温は低めでしたが好天に恵まれ快適な陽溜まりハイクが楽しめました





   


Posted by びいぐる at 21:50Comments(0)

2018年12月01日

戸隠森林植物園

 閉園間近の 戸隠森林植物園 へ






 案内板や道標の雪囲いや補強 木道のガードロープの取り外し作業も既に終わっていました。。




 ツルニンジン と シオデ


 ハンノキ林と戸隠連峰


 ミヤマイボタ と クロツバラ


 ヒメモチ


 サラシナショウマ と ウバユリ




 湿地の水溜りにできた酸化鉄の皮膜




 マムシグサの仲間 と エゾユズリハ




 ズミ と コマユミ


 湿地に降り積もった落ち葉の下では既に水芭蕉が冬の長い眠りに就いています。。。












  


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